ネット上からは削除した古い独り言から、ウルトラショートショートなどをサルベージしたものです。

古いものが上に来てます。

 

*** 1999.1.5(その2) ***

狂気次郎「俺が一番偉い」

狂気三郎「いや、一番偉いのは俺だ」

狂気次郎「黙れ弟のくせに。俺に逆らうのか」

狂気三郎「うるせー、俺が一番だ。俺が俺が」

狂気太郎「何だ何だどうした」

狂気次郎「あ、兄ちゃん、なんとかしてくれよ、三郎の奴が」

狂気三郎「太郎兄ちゃん、一番偉いのはどっちか、決めてくれよ」

狂気太郎「フッフッフッ。教えてやろう。この俺が一番偉い」

 

*** 1999.3.17 ***

狂気太郎「つ……疲れた……」

狂気三郎「あ、兄ちゃんが疲れてる」

狂気太郎「もう……狂ってしまいそうだ……」

狂気三郎「ええ!?大変だ!」

狂気次郎「どうした三郎」

狂気三郎「あ、次郎兄ちゃん、大変だよ。太郎兄ちゃんが狂いそうだってさ」

狂気次郎「な、なんだって!?それは変だ!だって兄貴は元から狂ってるじゃないか!」

狂気三郎「そうだよね」

狂気太郎「なんだ、俺は元々狂ってたのか。なら安心だ、アッハッハッ」

狂気次郎&三郎「だよねー、アッハッハッハッ」

 

*** 1999.7.10(その2) ***

題:パミャー王

パミャー王:「パミャー」

通訳:「王は、飢えた民に食糧を分け与えよと仰せだ」

パミャー王:「パミャー」

通訳:「王は、隣国の和平の申し出を承諾すると仰せだ」

パミャー王:「パミャー」

通訳:「なんと!王は私を次の王にすると仰せだ!」

パミャー王:「パ、パミャー?」

通訳:「なんと!王は自ら牢に入ると仰せだ!」

パミャー王:「パミャ、パミャパミャー!」

通訳:「なんとなんと!王は自分を死刑にしてくれと仰せだ!分かりました、お望みのままに」

こうして、パミャー王はその波瀾の生涯を閉じた。

 

*** 1999.11.11(その2) ***

狂気太郎「さあて、今日はやることが色々あるぞ。折角三人いるのだから手分けしよう」

狂気次郎「三人もいたっけ」

狂気三郎「手を分けるの。ナイフでやるの、それとも鉈か何かで?」

狂気太郎「次郎、お前は車でガソリンスタンドに行って、ハイオクを満タンにしてこい。洗車はしなくていいぞ、面倒臭いから。それから金はお前が払え」

狂気次郎「分かったよ、兄貴」

狂気太郎「三郎、お前は本屋まで行ってCDコーナーで、予約してた椎名林檎のビデオを買い、それからイミダスか現代用語の基礎知識かどちらかを買ってこい。判断はお前に任せる。勿論代金はお前持ちだ」

狂気三郎「分からないよ、兄貴」

狂気太郎「分かれ」

狂気次郎「で、兄貴はどうするんだ」

狂気太郎「俺はファミレスに行ってやわらかビーフのオムライスグラチネを食べ、コンビニで立ち読みついでにガブリチュウを十個買ってくる。では野郎ども、出発だ」

狂気次郎三郎「レッツゴー!」

狂気太郎「というかお前ら、何故俺についてくる。お前らはお前らの仕事をしろ。おい、だから、手分けしろって」

狂気次郎「そう言われても、足動かしてるのは兄貴だよ」

狂気三郎「だから手を分けるんだろ。ノコギリ出す?」

通りすがりの子供「ねえママ、あのおじさん一人で喋ってるよ」

その母親「ひろくん、目を合わせちゃ駄目よ」

というか、ビデオはなんだか品薄で届いてなくって(本当か? 怪しい)、ガソリンは仕事帰りに入れたし、イミダスを買って公募ガイドも買った。食べて立ち読みしてガブリチュウを買った。

金は全部私が払った。

 

*** 2000.3.29 ***

渋滞の道路でドライバーが凄まじい形相をしています。

一体何が起こったのでしょう。

1.トイレに行きたいのを我慢している。

2.人を殺してきた。

3.心臓発作。

さて、解答は、

 

 

 

 

 

 

4.これが地顔。

でした。

 

*** 2000.5.11 ***

題名『クミャラバ王』

クミャラバ王:「クミャゲボバァッ!」

こうして、クミャラバ王の波乱に満ちた生涯は幕を閉じた。

 

*** 2000.5.26 ***

A「俺は楽して金を儲けたい。だから他人の上前を撥ねて生活することにする。だからお前は働け」

B「嫌だ。面倒臭い。俺も他人の上前を撥ねる。どうだ、お前働け」

C「嫌だ。金は欲しいが働くのは嫌だ。だからお前働け」

D「嫌だ。お前働け。働いて俺に金を貢げ」

E「嫌だ。お前ら働け。俺は盗む」

人類絶滅。

 

*** 2000.8.22 ***

「まさかあの智弁和歌山の優勝が、大いなる破滅の序曲になろうとは、当時の私には想像もつきませんでした」

「というかあんた今、ニュース見てから核ミサイルの発射ボタン押したろ」

 

*** 2000.10.11 ***

「チョットいいですかー。アナタは神を信じますかー」

「勿論信じます。私が神です」

 

*** 2000.10.20 ***

「ああ、なんということだ。とうとう世界は俺一人だけになってしまった」

「というかあんたが全部殺したんだろ」

「というかそう言うお前は誰だ」

 

*** 2000.12.9 ***

神だ神だ。

神だ神だ。

神だ神だ。

……。

「うわわわわっ、神だーっ、神が出たぞーっ」

……。

 

*** 2000.12.19 ***

『赤猫屋』

「赤い猫は〜赤猫はいらんかねえ〜」

数匹の猫を連れ、痩せた老人が杖をつきながら通りを歩いていた。

首に紐をかけられて嫌々歩く猫達は、黒猫や白と茶の斑やクリーム色で、赤い猫はいなかった。

「赤い猫〜赤猫〜」

「一匹おくれ」

通りかかった男が老人に声をかけた。

老人はにっこりと笑い、黒い猫の紐を手繰り寄せた。

老人は、太い杖を振り上げて、黒い猫を容赦ない力で殴りつけた。

何度も何度も、それを繰り返し、黒い猫は血みどろの肉塊になった。

「毎度あり〜」

老人はその赤い猫を、男に差し出した。

 

*** 2000.12.26 ***

『地獄猫屋』

「地獄の猫は〜地獄猫はいらんかねえ〜」

数匹の猫を連れ、痩せた老人が杖をつきながら通りを歩いていた。

首に紐をかけられて嫌々歩く猫達は、黒猫や白と茶の斑やクリーム色で、地獄の猫はいなかった。

「地獄の猫〜地獄猫〜」

「一匹おくれ」

通りかかった男が老人に声をかけた。

老人はにっこりと笑い、斑の猫の紐を乱暴に手繰り寄せた。

猫は抗って、老人の手に噛みついた。血が流れた。

老人が無表情に言った。

「悪い猫だ、地獄へ落ちろ」

老人は、太い杖を振り上げて、斑の猫を容赦ない力で殴りつけた。猫は即死した。

「毎度あり〜。受け取りは向こうでどうぞ」

老人は包丁を出して男の手に握らせ、その手を掴んで無理矢理引いた。包丁が老人の胸に突き刺さる。

老人が無表情に言った。

「悪い奴だ、地獄へ落ちろ」

老人は太い杖で男の頭を殴りつけた。男は即死した。

「お代の方も向こうで……グポッ」

老人が血を吐いて倒れ、やがて動かなくなった。

 

*** 2001.3.29 ***

今日は、三年間関わった職場の最後の勤務でした。

さらば、我が青春。

というか青春じゃないです。

さて、最近時々、自動車で擦れ違う際にクラクションを鳴らされることがある。

もし私に向かって鳴らしているとしたら何故なのだろう。

その一、車の前部に子供の生首が引っ掛かっていた。

その二、車の屋根に不気味な老婆がしがみ付いている。

その三、後輪がズタボロの肉塊を巻き込んで引き摺っていた。

答えは……

 

 

 

 

 

 

 

 

前部に生首が、屋根に老婆が、後輪に肉塊が引っ付いていた。

嘘ですけど。

 

*** 2001.3.30 ***

「ねえ、神様っているのかなあ」

「ああ、それなら昨日殺して食ったぜ」

「じゃあ、仏様っているのかな」

「ああ、それは明日の食材だ」

 

*** 2001.3.32 ***

『ハニョーン王』

大臣:「隣国の使者が参りました」

ハニョーン王:「良く来たハニョ。我が国は貴殿を歓迎するハニョ」

使者:「うへぇ! ハニョだってさ、こいつ! あはははは」

ハニョーン王:「こやつは死刑ハニョ」

使者:「ひゃは! 死刑ハニョだってさ! うははははウギャーッ!」

こうしてハニョーン王は五百年生きた。

……。

意味不明ですな。

 

*** 2002.11.27 ***

狂気太郎:「どうしてこんなに小説が進まないんだろうなあ」

狂気次郎:「兄貴が人間のクズだからだよ」

次郎の首が飛んだ。

狂気太郎:「ああ、どうしてなんだろうなあ」

狂気三郎:「兄貴が糞野郎だからさ」

三郎の首が飛んだ。

 

*** 2003.5.25 ***

いっそのこと、

 

「あんぎゃああああっ」

息子が父親にガブリと噛みついた。

「ぎえええええっ」

父親が叫んだ。食われた。

 

にした方がよっぽど面白いのではないかとかなり悩んだ。

 

*** 2004.9.17 ***

「どうしようもなく無能で社会に有害で望みのない無神経なクズとはあなたですか」

「いいえ、違います。私はどうしようもなく無能で社会に有害で望みのない自意識過剰なクズです」

 

*** 2004.10.1 ***

やあ、進藤君。

あれ、進藤君。

進藤君ったら。

進藤……嘘、まさか。

し、進藤君が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進藤君が死んどう!

 

内藤君バージョンもあります。

 

*** 2005.11.11 ***

「まずいな。見当たらないぞ。この間まではちゃんと持ってたのに」

「どうしたんですか兄貴。落とし物ですか」

「ああ、そうみたいだ。ちょっと創造主をな」

「あ、兄貴……」

 

*** 2006.8.32 ***

愛しています。好きです。でも全てが好きな訳ではありません。嫌いなところもあります。というか大嫌いだ。もう憎くてたまらない。死んでしまえ。いやこの手で殺してやる。でもそこまでする必要もないかも。私の考え過ぎかも。そうか、私が悪いのか。ああ、私は悪魔だ。駄目だ、死ぬしかない。いやでも死ぬほどでもないかも。生きてていいのかな。そうだ、生きよう。生きるって素晴らしい。私は神だ。

 

*** 2006.11.19 ***

<花粉症殺人事件>

「うおおお殺してふぇっぷしっやるうう」

「うわあ助けへっぷしってくれえ」

「許さん死ねええほぁっぷちっえええ」

「うぎゃんわっぷしゅっああああ」

男は殺されはっぷしゅんた。

 

*** 2007.1.20 ***

タイトル『悪気はない』

「ばぶー」

赤子は核ミサイルの発射ボタンを押した。

 

 

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